米国、世界初のAI操縦・44トン級軍艦をついに公開—無停止で驚異の1,850km連続航行

2025年12月16日

米国が公開した新型無人戦闘艦は、AIを中核に据え、44トンのペイロードと1,850kmの無停止航続を実現する前例のないプラットフォームだ。開発はEureka Naval Craftが主導し、Greenroom RoboticsとESNAの海軍建築家が連携している。36メートル級の船体に、二つの40フィートISOモジュールを積載できる柔軟性が備わる。

技術的飛躍と設計思想

同艦は、Surface Effect Ship(SES)技術を活用し、高速と大積載を両立する。ベースとなった有人のBearcatから進化し、同クラスで“最速かつ最も適応的”な自律艦を目指した。満載状態でも50ノット超の速度を発揮し、作戦持続力は1,000海里(約1,850km)に達する。

「既存の艦は『時代遅れで、遅くて、コストがかかる』。Bengal MCはその常識を覆す」と、Eureka Naval CraftのCEO、ボー・ジャーディンは語る。高効率な推進と軽量構造により、従来艦に比べて運用コストと露出リスクを抑える設計だ。さらに有人・無人のデュアル運用に対応し、任務ごとに最適な態勢を選択できる。

攻撃力と任務の多様性

本艦は、トマホーク巡航ミサイルやNSM(Naval Strike Missile)の運用に対応し、コンパクトな船体に「長距離・高精度」の打撃力を備える。高速と隠密性の組み合わせが、接近阻止・領域拒否(A2/AD)環境での突破力を高める。機動性と火力の同居は、同規模艦では稀有だ。

任務パッケージの換装で、多目的性はさらに拡張される。二つのISOモジュールは、兵装、センサー、無人機支援など用途の切り替えを素早く可能にする。結果として、小規模部隊でも即応性の高い海上作戦を組み立てられる。

  • 兵員輸送と上陸支援
  • 電子戦プラットフォーム
  • 無人機のマザーシップ
  • 機雷戦(敷設・掃海)
  • 先進的な海上偵察

自律航法とAIの統合

心臓部にはGreenroom RoboticsのGAMA(Advanced Maritime Autonomy)が搭載され、航海、衝突回避、タスク管理までを統合する。PBAT試験では、退役した57メートル級のArmidale系哨戒艦「Sentinel」で検証され、信頼性と拡張性を示した。オペレーターの意思決定を補強する設計で、人と機械の協働を前提とする。

AIはセンサー融合で状況認識を高精度化し、多目標追尾や進路最適化をリアルタイムで更新する。これにより、天候や脅威環境の急変にも俊敏に対応できる。さらに、ミッショングラフに基づく行動計画が、リスクと効果のトレードオフを定量的に最適化する。

GreenroomのCEO、ジェームズ・キーンは「この協業は自律能力の新たな標準を示す」と強調し、有人艦隊との連携運用でも安全性と透明性を担保できると述べる。将来的には学習アルゴリズムの更新で、戦術的な適応速度を一段と加速させる見通しだ。

同盟戦略への波及効果

コスト効率と戦闘力を両立する本艦は、米海軍・海兵隊に加え、AUKUSやNATO諸国、アジアの地域海軍にとっても魅力的だ。分散・連接型の艦隊構想に適合し、有人大型艦の“”として外周をカバーする運用が想定される。人的損耗を抑えつつ、抑止とプレゼンスを両立できる。

運用上の利点は明確だ。第一に、前方配置による即応展開が容易で、海峡や要衝での継続監視を効率化する。第二に、モジュール換装により任務の切替が迅速で、短いロジスティクスで反復運用できる。第三に、同型艦の群れ運用でセンサー網と射撃網を重層化し、相手の意思決定サイクルを攪乱する。

主要スペックの要点

  • 全長:36メートル
  • 最大積載:44トン
  • 最高速:50ノット超
  • 航続:1,000海里(約1,850km)
  • 運用形態:無人有人の両対応

Eureka Naval Craftは本艦に加え、Bengal、Lynx、Jaguar、Pantherといった派生系でポートフォリオを拡充している。各モデルは偵察、救難、高速輸送などに特化し、相互運用で任務網を構築する思想だ。致死性、機動性、費用対効果の三拍子を揃えたこのアプローチは、海上戦の様相を根本から変える。

本艦の登場は、従来の大艦中心主義に対する構造的な挑戦である。AIとモジュラリティを軸にした「小さく、賢く、早い」艦隊づくりは、今後の海軍設計の規範となるだろう。各国が同様の能力獲得に踏み出すなか、米国は自律海戦の基準を先んじて提示した。

山本 翔太
山本 翔太
フィットネスと格闘技を愛するスポーツライター。大学でスポーツ科学を専攻し、国内外のアスリート取材を通じて「挑戦する心」をテーマに記事を執筆。APFでは、トレーニングとメンタルの両面からパフォーマンスを掘り下げています。

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