「私は消化器内科医ですが大腸内視鏡の前日にこれだけは絶対にしません」

2026年7月16日
「私は消化器内科医ですが大腸内視鏡の前日にこれだけは絶対にしません」

検査の前日は、結果を左右する大切な一日です。だからこそ、私自身は迷いなく、やらないことを明確にしています。小さな油断が視界不良や再検査につながり、患者さんの負担を増やすことがあるからです。

「準備の質=検査の質」と私は常に考えます。前日に守るべきは「やること」より、むしろ「やらないこと」。その線引きをはっきりさせるだけで、検査は驚くほどスムーズになります。

飲食でやらないこと

前日に私は、食物繊維が多いものを絶対に食べません。たとえば、サラダや海藻、きのこ、雑穀、ゴマ、ナッツは腸に残りやすく、視界を曇らせます。

色の濃い飲み物も避けます。赤やの飲料、濁ったスポーツドリンク、スムージーは内視鏡で血液のように見え、判別を難しくします。私の合言葉は「迷ったら透明」。水、薄いお茶、澄んだコンソメ程度に留めます

脂っこい料理や乳製品も口にしません。脂質は胃腸の動きを鈍らせ、残渣が増えやすくなります。どうしても固形をとるなら、指示に沿った低残渣食を最小限に、量も控えめにします。

アルコールは完全に断ちます。利尿で脱水しやすく、前処置薬の効きが落ちるからです。「前日は飲まない」—これは私の鉄則です。

薬でやらないこと

独断で薬を中止したり、勝手に追加したりしません。抗凝固薬や抗血小板薬、糖尿病薬、鉄剤は検査に影響します。必ず事前に主治医と計画をすり合わせ、指示なくスケジュールをいじらないのが基本です。

痛み止めも安易にNSAIDsへ切り替えません。出血リスクを上げる可能性があるため、必要なら医師に相談し、代替を検討します。

前処置でやらないこと

下剤は「後回し」にしません。寝る前に一気飲みするのは避け、分割内服の指示があれば厳守します。遅らせるほど便が硬くなり、洗浄が不十分になります。

味をごまかそうとして、赤いジュースや黒い液体で混ぜたりはしません。見た目の妨げになるからです。冷やしすぎて一気に流し込むのも避け、吐き気を感じたら休みながら確実に進めます。

「多少残っていても大丈夫」とは思いません。便が透明で黄水状になるまで、可能な範囲で根気よく続けます。看護師からの電話指導はメモを取り、曖昧な点は確認します。

生活でやらないこと

前日はハードな運動やサウナをしません。汗で脱水し、前処置が効きづらくなります。長時間の外出や運転も避け、トイレにアクセスできる環境を確保します。

夜ふかしは禁物です。睡眠不足は当日の体調を崩し、麻酔や鎮静の負担を増やします。スマホを長く見続けて喉が渇くのも避け、こまめに水分を補います。

心構えでやらないこと

「我慢すれば何とかなる」と抱え込まないこと。吐き気や腹痛、内服が難しいときは早めに連絡します。恥ずかしさから黙るのではなく、体験したことを正直に伝える方が安全です。

前日は新しいサプリや流行の整腸製品を試しません。未知の反応で腸の動きが変わると、計画が狂います。ルーティンから外れないのが賢明です。

「完璧でなくてはいけない」とも思いません。大切なのは、指示に沿って確実に進め、困ったら相談すること。準備の一歩一歩が、みなさんの大切なを守ります。

前日に「しないこと」チェックリスト

  • 高繊維・種物・色の濃い飲料・脂っこい食事・アルコールは摂らない
  • 薬は自己判断で中止追加しない(事前に主治医と調整
  • 下剤を後ろ倒しにせず、分割内服の時間と混ぜ方を守る
  • 激しい運動・サウナ・長距離移動・夜更かしは避ける
  • 新しいサプリや飲食の冒険はしない
  • 迷ったら透明な水分をこまめに、異変はすぐ連絡する

「準備で勝負は八割決まる」。前日の小さな配慮が、当日の大きな安心につながります。あなたの身体は一つだけ。丁寧に整えて、最高の一枚を撮りにいきましょう。

山本 翔太
山本 翔太
フィットネスと格闘技を愛するスポーツライター。大学でスポーツ科学を専攻し、国内外のアスリート取材を通じて「挑戦する心」をテーマに記事を執筆。APFでは、トレーニングとメンタルの両面からパフォーマンスを掘り下げています。

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